幅広甲高の足型のスピードスケート選手のあなたへ

幅広甲高の足型のスピードスケート選手のあなたさま、こんばんは。
スピードスケート専門店 Speed Starの中山（旦那）です。

本日、スケート靴についてお問い合わせを受けました。
同じような問い合わせは数多く寄せられており、私自身も同じ悩みを持っていましたので、ここに私なりの考え方をご紹介したいと思います。

スケート靴を足に合わせるとサイズが合わない場合

本日お問い合わせをいただいた方は、

中学２年生で、足型が幅広甲高で、足の幅や甲に合わすと2サイズ上げないといけない場合、どうすればよいか？

ということでした。

まずそもそも、
スケートだからというわけでなく、野球、サッカー、スキー等含めて、靴というのは、水泳以外の競技でこれ以上ない重要な道具です。
スケート靴とか関係なく、スポーツの靴において、長手方向でサイズが合わないというのは致命的です。

靴のサイズが合わないと、本人の肉体やフォームから繰り出される力が

相当ロスされること間違いありません。

スケート競技の靴レベルはすさまじく遅れているというのをまず、ご認識して頂きたいと思います。
（この認識を持って靴を勧めたり、販売したりしている方は私の経験上ほとんどいません）

陸上の靴産業が平成の靴とすると、
スケート靴産業のレベルは昭和、大正、明治を超えて江戸時代といっても過言ではないでしょう。
（この話をしだすと、すさまじく長い文章になってしまうので、本日は触れません。
　もしご興味があれば、また追ってお話させていただきます）

さて、お問い合わせをいただいた方はいわゆる日本人タイプの足型なので、
どうしようかということでした。

スピードスケート専門店スピードスターの答え

まず、スポーツの靴（スケートに限らず）は、多少圧迫感が必要です。
包み込まれる感じ程度の靴では良い靴とはいえません。
絶対に靴の中で「遊び」が生まれるので、力をロスしてしまいます。

ただ、「痛い」は絶対にダメな靴です。
「ちょっときつい」という感覚がベストです。

この方向けに選択肢を色々考えたところ、下記3つが思い浮かびました。

解決策その１．Viking XBRを試してみる

ロングトラック | VIKING | GOLD2005 XBR商品ページは画像をクリック

VikingはViking GOLD2005とVikingGOLD2005 XBRの二つのモデルがあるのはご存知でしょうか。

Viking 2005 XBRは足の形が幅広の方向けのモデル

Viking 2005 XBRは足の形が幅広の方向けのモデルです。
上記商品のページにも書いておりますが、通常の靴に対して、
ヒールが2ｍｍ幅広、高部分が4ｍｍ幅広です。
（靴としては、結構幅広です）

本当に日本人向けに作られた靴なんじゃないかなと思えるくらいです。

もし、周りでご使用している方がいらっしゃったら、勇気を振り絞って声をかけて、履かせてもらえれば最高です。

同じサイズのXBRが見つからなかったら、比較できる同じサイズの靴を履き比べるというのも手だと思います。（通常の2005も2005 XBRも同じサイズの靴を履くということです）

すると「おっ、こんなに違うのか」と思ったり、「これでも多分足りないな、、、」という比較ができると思います。

解決策その２．BONTのセミカスタムブーツを作成する

通常の価格に対して+5000円でセミカスタムブーツを作ることができるのはスケート靴の中でBONTだけです。

スケートの中では、VIKINGやRAPS、マーケージが主流となっていますが、ローラーまで含めて、最もスケート靴をたくさん作っているのは間違いなくBONTです。生産している靴の量からすると1桁違うのではないでしょうか。

足型となると、順位は変わってきますが、既製品という観点からいうと、BONTは間違いなく世界一です。

時計に例えると、VIKINGやマーケージがロレックスやオメガとすると、BONTはSEIKOではないでしょうか。素敵で正確な時計ですが、ブランド力がないので、価格がそこまで高くないといったところです

しかも、BONTはお客のニーズに合わせて作ってくれるので、足型とまではいきませんが、こちらから情報を送付することで、こちらのニーズをくみ取って作成してくれます。既製品でここまで融通が利くメーカーはBONTしかありません。またスケート靴の中で、唯一インソール（中敷き）についての知識、必要性を理解しているメーカーもBONTだけです。

陸上、野球、サッカー、スキー、、、すべての競技のトップ選手たちは、ほぼ全員マイインソールを持っています。
　
≪参考：シダス≫
http://sidas.co.jp/sports/ski.html

スキーを参考にあげていますが、ゴルフでは、石川遼選手や他の競技のトップ選手達もこのメーカーで使用しています。

このメーカーで作るべきというのではなく、スポーツにおいてインソールというのがどれだけ重要な意味を持つのかについて知っていただければと思って紹介させていただきました。靴＝インソールという理解でも間違いないといっても過言ではありません。足型は経済的にも時期的にも考えたいという場合は、有力な候補です。

解決策その３．おもいきって足型のブーツを作る

中学2年生ということは、女性ですと、身体の大きさという点では、成長期が終わるころですので、もしこれからも記録を狙っていきたいとお考えでしたら、足型の靴を思い切って作っても良いと思います。

男性の場合は、まだ成長する可能性があるので、この③の選択肢は慎重になるべきだと思います。

もし足型の靴（カスタムブーツ）を作る場合は、絶対に信頼できる国内のメーカーをおすすめします。私自身も何回も泣きましたが、海外メーカーでの靴の成功率は3割～4割でしょう。カスタムブーツは非常に高価ですので、なにかあったときにご自身できちんと対応できるメーカーを選ぶべきです。

長々と書きましたが、

　・女性なら足型も有り。
　・男性および、もう一回既製品を挟むならVIKING XBR又はBONTです。
　　ただ、履き試しができないなら、VIKING XBRはギャンブルになるので、
　　BONTが有力候補ではないでしょうか。

少しでも皆様のご参考になればと思います。