ダイヤルゲージでのロック管理
公開日:
:
最終更新日:2013/10/19
スピードスケート
ダイヤルゲージでのロック管理をどうお考えでしょうか。
こんにちは。スピードスケート専門店スピードスターの中山です。
ドラマの「半沢直樹」が本日最終回を迎えました。
視聴率は、「家政婦のミタ」越えなるか、
こういうトレンド情報も結構好きな私です。
堺雅人の次回予定作の「リーガルハイ2」も気になりますね。
ダイヤルゲージでのロック管理
今日は、ダイヤルゲージでのロック管理についてお話したいと思います。
よく、お客様から、
「ロック造りに挑戦したいのですが」 とか
「レンタルしたのですが、この値正しいでしょうか?」 とか
いろいろ、ご質問を頂きます。
もう、ロック管理というものに興味を持っていただいただけで、 感無量です。
上記のご質問に対して、お答えするのは、
「造れません」
「正しいかどうかはわかりません」
が回答です。
市販されているメイプルやマーケージのダイヤルゲージで、ロックを物理的に測定することができません。「近似値くらいなら、、、」と思いたいのですが、1/1000mmの世界で1目盛1/1000mmの測定器を使用しているので、近似値すら語れません。
1目盛1/10000mmの測定器が欲しくて溜まりません、、、。
目盛もそうですし、一応の基準測定器(”0”であることを確かめる道具)として、ストレートエッヂがありますが、
ダイヤルゲージのストレートエッヂへの当たり方とブレードへの当たり方がそもそも異なる時点で、もはや「0」を語ることができません。
同じメイプルのダイヤルゲージでも、1/1000mmのレベルで構造の精度が保たれているかというとまったくできておらず(ほぼ不可能な世界です)、使用するダイヤルゲージですべて値が異なります。スピードスケートのロックの世界が1/100mmなら、近似値としてそれなりの評価はできるかもしれませんが、、、
市販のダイヤルゲージで何を測定するの?
ではダイヤルゲージで何を測定するのかというと、高低差は測ることができます。先端から後端の流れをどのようなロック分布なのかについて、その高低差で評価することはできます。たとえば、ロングトラックの場合は、ほぼすべての選手が先端から後端まで同じロックです(23Rとか25Rとか)(楕円ロックにするべきなのですが、この考え方が、まだ浸透していません。)
先端から後端まで同じロックなのであれば、ロック値はどうであれダイヤルゲージで測定すると「針は振れない」はずです。
先述した通り、出てきた目盛の信ぴょう性はほぼ皆無なので、ロックそのものの評価はできませんが(そのロックが23Rなのか22Rなのか20Rなのか25Rなのか、、、)、先端から後端まで一定のロックかどうかは評価はできます。言い換えると、でこぼこかどうかは評価できます。
そもそも、ストレートエッヂにも設計上の誤差があり、ダイヤルゲージにも誤差がありますからね。ダイヤルゲージの治具にもとんでもない誤差がありますし、また、温度などの環境の誤差もあり、、、
と、誤差の話をしだすと、まだまだありますが、誤差を考えれば考えるほど、市販のダイヤルゲージが「測定器」ではなく「おもちゃ」程度のものであることがわかります。先ほども申し上げましたが、1/100mmの世界なら近似値で評価をできるかもしれないのですが、
1/1000mmの世界だと無理なんです、、、
ダイヤルゲージでロックが23Rだのだのなんだの評価しているのであれば、すぐに改めないととんでもないことになりますよ。ダイヤルゲージで23Rのロックかどうかなど、わかりませんので。
ダイヤルゲージは全体の流れの中で、「ここが高いね」「ここが少し低いね」といった評価しかできません。
ただ、この評価ができるのとできないのとでは大きな差があります。突然転倒したり、思った滑りができない原因を推察することができます。
そのロックが23Rか25Rとか、そんなことは、どうでもよくて、可能な限り、低く低く調整していけば良いのです。
「今の目盛は70なので、65にしてみたらどうなるか」というので問題ありません。
時間はかかりますが、ドンピシャリの目盛が見つかります。メイプルやマーケージのダイヤルゲージで、23Rは”54”ですが、そんなことは、どうでもよく
この目盛のときは、とても調子がよかった!!
と実績がでたときの目盛を基準にして、管理していけば良いと思います。
ただ、ほとんどの方は、普通に研いでいる内に先端と後端のロックがどんどん高くなっており、身体が自然とその高いロックに合わせたスケーティングになっています。
(省エネスケーティングを覚えることができません)
ダイヤルゲージを持っていない方は、このことにも気づけていません。なので、こちらの道具は「絶対に持つべきだ」と推奨しています。「針を振れないようにする」ことをまずは目標にして、ロック管理をされてみてはと思います。
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