超仕上げ砥石の必要性の是非
公開日:
:
最終更新日:2013/10/17
スピードスケート
スピードスケート専門店 Speed Starの中山です。こんばんは。
本日、レンタル砥石をご利用のお客様から
ご感想と、二つの質問を受けました。
まず、ご感想としては
「切れ味がすごい!!」と保護者様もお子様も同じ感想をいただきました。
自信を持って勧めている砥石が故に、当方にとってはこれ以上ない
素晴らしい感想でした。
ブログでも何度も申し上げていますが、
速く滑るために
・どんな道具が必要なのか
・どういう使い方をするべきなのか
・扱い方、使用方法にどんなリスクがあるのか
等など、頭が痛くなるくらい毎日毎日考え、
結論を出し、お勧めしています。
こちらの砥石についても、
そもそも、砥石とって、必要な要素はなにかを徹底的に考え、
道具の構造を理解し、その必要性を満たした砥石に出会うべく、
丸型の砥石から、あらゆる砥石を使用して結果行き着いた砥石ですので、
間違いないと確信しています。
私も現役時代には、進められるがままに道具を使用したり、
トップ選手が使用しているという憧れから10万円もする高い砥石セットを
購入していましたので、
皆さんがお使いの砥石は全て使用したことがあります。
本当に選手に使って欲しいという想いでお勧めしている道具です。
本題に戻りますと、ご質問はこちらでした。
●1200番のは、仕上げ砥ぎになると思いますが、
他メーカーの白い砥石との違いはありますか?
他メーカーの砥石はおそらく粒度は#3000です。
強烈に目が細かい砥石です。
なので、#1200よりも鏡面研磨が可能です。
っが、しかし
あまりに目が細かすぎて、
滑走面の端から端まで砥石がブレードに当たりません。(研げません)
試しに、粗研ぎを実施した後に、その砥石の仕上げ砥石をかけてみてください。
横バリは出ません、これは、砥石が端まであたっていないことを意味しています。
ブレードの真ん中しか研げないので、滑走面が台形になります。
つまり、きちんとした直角を形成することができません。
なので、結論を申し上げると、他社の白い砥石を使用すると、
直角を形成することができないことから、転倒する可能性が高くなるので、
使用することに疑問を感じています。
一方で、#1200のDMTの砥石は、端から端まであたります。
試しに#600の砥石をかけたあとに、横バリを落としたあと、
#1200を掛けてみてください。きっちり横バリはでます。
ということは、横バリを落としてやると、きっちり90度になります。
グリップ力は全くちがうので、ブレードが原因で転倒するリスクがなくなります。
個人的には、そもそも。目の細かい砥石を使用し、鏡面研磨する必要があるのかと疑問を持っています。
鏡面研磨絶対論は「抵抗」という視点でしか議論していないからです。
では、「滑る」というそもそもの原理を無視しています。
「滑る」という原理は未だ世界中の天才達をもってしても未だ解明されていませんが、
現在の仮説は、「滑る」原理は(スキーもスケートも)、圧力が加わることで、氷(雪)が溶け、
水の分子が発生し、それが潤滑剤となって滑るという見解に至っています。
(っが、この考え方にも疑問と説明つかない部分があり、未だ解明されていないのです)
他にもいろんな説がありますが、
「滑る」という原理には総じて、「水分子」を発生させ潤滑させるという考え方は同じです。
(今後解明され、異なった見解が出るかもしれませんが、、、解明された瞬間、すごい商品がでることでしょう)
この原理を道具にまで落とし込んでいるのが、スキー板です。
スキーの板にはストラクチャーという溝が入っています。
これは一定の安定した水を滞留させ滑りやすくさせる為に溝をあえて入れています。
なので、スケートで完璧な鏡面研磨を求めるということは、
このスキー板の原理で高記録がでている説明がつきません。
ここまで偉そうに言っておきながら、
#10000レベルの超仕上げが必要なのか、#3000の仕上げが必要なのか、
#600の仕上げが必要なのか、その解はまだでていません。
一部のトップ選手では、この考え方に基づき、
超仕上げ砥石を使用しない選手もでているそうです。
ただ、グリップ力がなくなるということは、スケートもスキーも致命傷なので、
砥石が端まで当たらない砥石は使用すべきでないと思います。
●目詰まりしない砥石ですが、どれくらいの期間、
切れ味よく研げますか?
砥ぎ方によります。
私が現役のときは、ショートトラックだったので、
9月~3月までがシーズンで、1週間に3~4回練習があり、
練習後毎回研いでいました。
それで3シーズン滑りましたが、未だにその砥石を皆さんがレンタル砥石として
使用して、「すごい切れ味」と言ってくれています。
#600,#1200については、ダイヤモンドの粒子が非常に細かいので、
寿命は#220や#325に比べて短いです。
ただ、これも使い方次第です。#600,#1200になるにつれて、研ぐ時間はできるだけ短くすることです。
「ほんの少し横バリがでる程度」で結構です。
ロングトラックの選手は、鬼神のように仕上げ砥石を長時間かける方がいます。
このようなかけ方をすると、1シーズンで効果が薄れてしまうかもしれません。
仕上げ砥石は、極力短く掛けることを心がければ、
最低でも3シーズンは持つと思います。
究極の砥石をまずは、無料レンタルで体感してみてください。
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