*

高校生から更なる質問がありました

公開日: : スピードスケート

ここ最近天気がいいですね。

トレーニングを再開するには絶好のトレーニング日和ではないでしょうか?

昨日のマーケージの総代理店に選ばれなかった件で、とてもたくさんの方から励ましのメッセージをいただきました。

 

 

 

一番共感してくださったことは、

『あの加工のスペック表をもととしたチェックなら相当厳しいはずです。これからも信頼できます』ということです。

 

 

 

皮肉でいただいたメッセージは、

『あれだけ細かな管理をしているということは、相当カドモタスも嫌だったでしょうね。私がカドモタスなら他の業者を選んでいたかもしれません(笑)』というのもいただきました。

当ショップの品質管理の細かさを褒めていただいた最大の表現かと思います(笑)

 

 

 

これからも、腐らず、変わらず、日本のスケートレベルの底上げの為に貢献していきたいと思います。

 

 

 

先日、やりとりしていた高校生は中々、ガッツがありまして、

なんどか続いて返信がありました。

 

 

 

**********ここからメール**********

 

○○です。

ご丁寧な返信をありがとうございます。

 

一通りブログを読み、返信のメールを見ていろいろ知りたいことが出てきました。商品の購入とあまり関係無いのですが、速くなりたいので教えていただけないでしょうか。

 

まず、速くなる理由を論理的に理解すれば速くなるとありますが、どのように勉強すればいいですか?高校では物理選択で、勉強もそこそこ得意です。

 

> 私がコーチをしていいなら、高校3年生のときには、

> ラップ:9.2までは引き上げられます。

は冗談ですか?

フォームについてアドレスをいただくことは可能でしょうか?例えばビデオなどで

○○県には正直技術を教えてくれるコーチがおらず、困っています。どうかよろしくお願いします。

 

 

次にブログを読んでの質問です。

ロック、曲げ、靴、靴下、ボルトなどいろいろな道具のお話がありました。

はじめはロックを管理するようにしたいと思っていたのですが、いろいろ読むうちに優先順位が違うのかなと思い始めています。特に、靴の軽さの記事を読み自分の靴の重さを測ると片足約0.9キロ(ブレード付きです。メープル17.0、足の大きさは普段の靴で24です)ありました。他の靴に比べて重い気がしているのですが、エッジより先に靴を変えるべきですか?

一度足型で作ったくつを履いていたのですが、幅が広く位置がわからないとコーチに言われたのと、何よりも足首が低くグラグラしてやめてしまいました。足首がぐらつくのは筋肉が足りないからですか?靴としてはこちらの方が軽いです。

また、かなり前はボントのjetも履いていました。この時も足首の不安定さがいやで今の靴になったのですが、足首が低いくつに慣れた方がいいですか?

 

 

ブレードの位置についてですが、やはりひたすら試して変えるしかないですか?膝が内側に入り(内股)足首だけ曲がるのがとても気になっていて、膝や腰からバンクを作れるようにしたいです。これは位置と関係ありますか?

 

最後にブログの追伸のところに記録向上のトレーニングや金メダルを取り方とあったのですが、どんなお話ですか。体力トレーニングは今回メールで教えていただいたことを参考にしたいと思います。氷上練習でやるべきことはありますか。また、陸上は何をすればよいでしょうか?。

 

長くなってしまいすみません。

エッジやゲージの購入についてはこれから親に相談します。

氷上が少なく、指導をしっかりしてくれるコーチもいないのですが、努力して速くなりたいです。(一次関数のaは今は小さいかもしれませんが、これからaもxも大きくしたいです)

少しでもいいので教えてください。

よろしくお願いいたします。

 

 

*********メール終了**********

 

 

*********ここからスピードスターの返信*********

どのように勉強すればいいですか?高校では物理選択で、勉強もそこそこ得意です。

→素晴らしいですね。物理がわかれば、スケートを速く滑るための理解は早いです。

 

まず、スケートが滑る理屈はハンマー投げの加速の理屈と同じです。

遠心力に対して、向心力がかかればかかるほど、加速します。

 

 

スケートは直線もコーナーも、氷を蹴って加速をしているわけではなく、

直線もコーナーも遠心加速度によって加速しています。直線もです。

だから「横に蹴れ」だの「横に押せ」だのと指導されるのです。

 

 

コーチによっては「斜め前に押せ」と言っているのも間違ってはおらず、

滑走コースに対する円の中心に対して、氷の押す場合、往々にして斜め前くらいがちょうどよくなるはずです。

 

 

 

紙に書くとよくわかります。

コーナーの滑走コースを書きます。

コーナーで蹴る(押す)ポイントを書きます。

そのポイントの接線を書きます。

接線に対して90度で蹴る場合の、蹴る方向を書きます。

 

 

これまで○○さんが想像していたよりも、かなり斜め前じゃないですか?

でも、これが「横に押す」ということです。

 

 

横で押せないような蹴り方をすると、力がロスしてしまいますので、

その分加速しません。

 

 

 

次は押し方です。

力の発生する起点はブレードの氷との接点ですよね。

では、この力の終着点はどこになるかわかりますか?

コーナーで例えると、

ブレードが右端ですよね。

身体の左端部分に力が抜けていきます。

なので、正解は左肩です。

 

 

 

ブレードから左肩まで、屈折することなく直線に力が抜けるようにする必要があります。

屈折する場合、身体の造り上、全て上側に屈折していきます。

バンク角度がどんどん鈍角になってしまい、最悪の場合、頭の上に力が抜けていきます。

ゆっさゆっさした滑りをしている選手のほとんどは、頭の上に力が抜けています。

滑らかに滑っている選手はみんな、肩に力が抜けています。

 

 

この時に作るバンク角度は、

ISUのホームページの選手くらいバンクさせます。

http://www.isu.org/en/short-track-speed-skating

 

 

 

高校3年生でラップ9.2は冗談ですか??

→冗談じゃないですよ。なんてことないです。

高校3年生まで2シーズンあるんですよね?楽勝です。

ただ、来年は受験なので、一生懸命勉強して、

優秀な大学に行ってくださいね

国内なら、京都大学や神戸大学にはスケート部がありますよ。

大阪大学もスケート部はありますしね

東京大学もフィギュアがあるので、スピードもできるのかな?

とにかく、勉強は一生懸命やったほうがいいです

 

 

おすすめは海外の大学です

 

 

 

 

フォームについてアドレス(アドバイス??)をいただくことは可能でしょうか?

→可能ですが、○○さんのフォームを見てとやかく言うこと自体はあまり意味がありません。

前のメールでも言いましたが、滑りの綺麗な選手の動画をこれでもかと何百回も見て、

練習中の自分のことを誰かにビデオをとってもらって、見比べまくることに尽きます。

インターネットでショートトラックの写真を探すとコーナーリングしているときの画僧をたくさんみつけられるはずです。

例えば、ISUのホームページ

http://www.isu.org/en/short-track-speed-skating

これらの選手と同じコーナーの形を、陸上でロープを使いながら、鏡や窓に自分を映してひたすら真似することです。

 

昨日も書いた通り、

>   重要なポイントは、

>    足首、膝の使い方

>    骨盤の傾き(左側が下がり過ぎていないか)

>    両肩のライン(左肩が下がり過ぎていないか)

>    頭の位置(高さ)

>    足の置き方(バンクさせたまま、足を置いているはずです)

 

 

 

はじめはロックを管理するようにしたいと思っていたのですが、いろいろ読むうちに優先順位が違うのかなと思い始めています。

→ロック云々については、安藤さんに加工を依頼するなら自分でやらないほうがいいです。

『修正』は必要ありませんが、『管理』は必要です。

 

 

靴の軽さについては、ショートトラックはあまり考えすぎる必要がありません。

8点台後半までは、4万円~6万円くらいの既製品で十分です。足型の靴を作る必要はありません。

 

 

今の靴が履けているなら、無理に新しい靴に変更する必要はありません。

 

 

むしろ、ブレードが少し気になります。

女性で17.0インチというのは、過去には○○選手という○○県の選手くらいしか聞いたことがなく、

ほとんどの女性は16.5インチなはずです。

○○さんが170cm以上の身長であれば、それでもよいですが、身長はいくつくらいですか?

 

 

 

今のブレードを使い続けるとしても、加工はきちんとしたロックと曲げの加工をした方がいいです。

 

 

 

一度足型で作ったくつを履いていたのですが、幅が広く位置がわからないとコーチに言われた

→意味がわかりません。

コーチがブレードの取り付け位置がわかるのでしょうか?

ブレードの取り付け位置は、本人以外にわかる人はいないはずです。

○○さんの目の前に私が立っているとします。

私の足の裏のどこに力がかかっているか0.2~0.3mm単位で○○さんがわかりますか?

わかるわけないです。

なので、コーチの言っていることの意味が理解できません。

 

 

 

何よりも足首が低くグラグラしてやめてしまいました。足首がぐらつくのは筋肉が足りないからですか?

→足首がぐらつくのは、靴でも筋力でもありません。

ブレードの取り付け位置です。

筋力のない女性がハイヒールを履いたら、足首がぐらつきますか?

『履きなれていないために、ヒールの位置がわかっていないから』  又は

『自分がバランスをとれる位置にヒールがないから』 の2つしかありません。

筋力なんてまったく関係ないです。

陸上で歩いたりジョグしたり、走ったりする感覚で足を動かせる位置=バランスの取れる位置 です。

この位置にをみつけるために、何十回とブレードの位置を変更して、最適な位置を探す必要があります。

 

 

 

かなり前はボントのjetも履いていました。この時も足首の不安定さがいやで今の靴になった。

→BontのJetは値段の割にすごくしっかりした靴です。

ブレードの取り付け位置が間違っていたと思いますよ。

 

 

 

足首が低いくつに慣れた方がいいですか?

→ショートトラック用の靴ならなんでも大丈夫です。

 

 

 

ブレードの位置についてですが、やはりひたすら試して変えるしかないですか?

→ただひたすら試して変えるしかないです。

ポイントは範囲を決めないことです。

私が位置に拘り始めたのは、トップの選手達の靴を見たときに、

左足は薬指くらいからブレードが見えたり、

右足は、親指の下にブレードが見えたりする選手がいました。

 

 

『自分の扱いやすい位置』が正解です。

 

 

 

膝が内側に入り(内股)足首だけ曲がるのがとても気になっていて、膝や腰からバンクを作れるようにしたいです。これは位置と関係ありますか?

→100%フォームと位置の問題です。

動画や写真で、誰かのスケーティングフォームになりきって、

陸上でひたすらロープワークを実施して、

氷上でも同じくロープワークを実施すると、位置が合っていないと氷上ではできないはずです。

氷上で、陸上のようにロープワークができる位置が見つかれば膝や腰からバンクできる位置になっているはずです。

 

 

 

最後にブログの追伸のところに記録向上のトレーニングや金メダルを取り方とあったのですが、どんなお話ですか?

→今、○○さんとお話しているような内容です。

ショートトラックのトップ選手とは、

7点台を出すためには とか

練習環境 とか

練習メニュー とか

そういう話をしています。

 

 

まだ、今の段階では、○○さんにそういう話をしても、伝わらないと思いますので、

 

 

まずは、9.5くらいで滑れるスケーティングフォームを身に着ければ

新たな質問が出てくると思います。

 

 

 

氷上練習でやるべきことはありますか。また、陸上は何をすればよいでしょうか?

→陸上では、トレーニング以外は、

ロープワークで、ひたすら理想のスケーティングを追い求め続けてください。

 

 

氷上では、ロープワークを取り入れたほうがいいです。

陸上で追い求めたスケーティングフォームの感覚を氷上で達成するためです。

決してブレードにフォームを合わせないでください。

 

 

 

フォームにブレードの位置を合わせてください。

(これにすごく時間がかかります)

 

 

 

○○さんは勉強がそこそこ得意なら1次関数のa(傾き=理屈や知識)はすぐに大きくなりますよ、

あとはx(練習量=フォーム習得に費やす時間、トレーニング量)をどれだけ増やせるかです。

 

 

 

トレーニングは、

適当にダッシュ10本とか、公園3周とかするくらいなら、

 

 

週に2回のシャトルランと、

600mくらい(MAX1分30秒くらいで走れる)の走れるコースで3本x2セット

1セット目

50% ジョギングくらいのペース

60% 50%よりも10秒くらい速いペース(10秒以上早くなればオーバーペースです)

70% 60%より10秒くらい速いペース

 

2セット目

60%

70% 60%よりも7~8秒くらい速いペース

80% 70%よりも7~8秒くらい速いペース

 

 

そうとうキツイですよ、、、

 

 

 

あと、短距離は100mくらいがいいですね、

これは3本x3セット

1セット目

50% ジョギングくらいのペース

60%

70%

 

2セット目

60%

70%

80%

 

3セット目

70%

80%

90%

 

 

 

重要なのは、最後までペースを上げ続けることです。

そして、綺麗なフォームで走ることです。

最初の50%と60%が一番重要です。

50%は綺麗なフォームで本当にゆっくりでいいので。

60%は、本当にほんのほんのちょっとペースを上げるだけです。

ここで上げ過ぎると、最終セットまでもちませんので。

 

 

 

1本目から全力で10本とかやらせる監督やコーチがいますが、

4本目くらいからは、ぐちゃぐちゃなフォームで走っています。

これでは、まったく練習の意味がありません。

氷上も、陸上も、フォームが崩れたら、

それ以降の練習はまったく無意味ですので。

 

 

 

これらのランニングメニューと体感トレーニングをやってればいいです。

ジャンプ系は不要です。ランニングメニューで必要な筋力はつきますので。

負荷をかけたければ、平坦な道でのダッシュではなく、

登坂走にすればいいかと思います。

 

 

 

ランニングメニューは相当キツイので、

自分を奮い立たせてくれる親や友人と一緒にやったほうがいいです。

絶対にやめたくなっちゃうので、、、

 

 

 

エッヂは今使えているなら、そのブレードを加工したらいいと思いますよ、

ゲージは持っていた方がいいですね。体重計と一緒で、今異常かどうかがわかりませんので。

あとは研磨道具は絶対に拘った方がいいですね。

 

**********返信はここまで********

 

 

 

 

どれくらい、レベルが上がるか楽しみです。

 

 

 

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スピードスケート専門店 Speed Star

店長     : 中山 久美

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