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細かな粒度の砥石について

公開日: : スピードスケート

梅雨に入りましたが、

しばらく猛暑で、

まったく梅雨を感じさせない日々が続きました。

 

 

 

今週はしばらく雨模様で梅雨らしい天気のようですね。

 

 

練習場所を工夫して、

室内や屋内でしかできないトレーニングを考えて、

一生懸命トレーニングに励んでいただければと思います。

 

 

 

 

先日、下記のようなお問い合わせをいただきました。

同様の質問内容を本当に多くの方からいただきます。

しかも、もどかしいのが、

私も回答を持っていないというのが現状です。

 

 

 

その中で、どのような考えで、

当ショップが『砥石』や『研磨』というこを考えているか、

をご回答させていただきました。

 

 

 

 

—–こちらがご質問内容です——

こんにちは、○○と申します。

 

以前、DMT | ダイヤモンドストーン (325/600)を購入させて頂きましたが、

もう少し細かい粒度の方がタイムが上がるのかと思いメールします。

 

1200/600 を購入して、1200で仕上げをするとタイム的には上がるのでしょうか?

 

私の息子(中3)が使用します。

タイム的には、ベストはシングルトラックですが、500M で○○○○です。

 

今年は、全中の決勝をめざしているので、道具でタイムが上がるのならば

多少サポートしてもいいかなと思っています。

 

何か他におすすめ等ありましたら、教えて下さい。

 

よろしくお願い致します。

——ここまでがご質問——

 

 

 

『タイムを上げるには何をしなければならないのか』

ということを愚直に突き詰めている、

ギラギラした感じがぼくは大好きです。

 

 

 

想いが行き過ぎて『ドーピング』という、

反則技にはしることはダメですが、

ルールの中で、最高の環境を得たい

というのは素晴らしいことだと思います。

 

 

 

スピードスターとしては下記のように

ご回答いたしました。

 

 

—–ここから回答—–

 

○○さま

 

 

いつも大変お世話になっております

スピードスケート専門店スピードスターの中山です。

 

 

 

下記ご質問にご回答いたします。

 

 

 

結論から申し上げると600/1200の番手は不要です。

 

 

 

理由は二つです。

 

 

 

一つ目は

細かい粒度=無抵抗=スピードがでる

とお考えだと思いますが、

『氷や雪の上をすべる』という考え方については、

世界的に結論がまだでていません。

 

 

 

『滑る』という理屈に対しての物理的結論がでていないのです。

 

 

 

では、なぜ不要という答えにいきついたかというと、

スキーのストラクチャーになります。

一定の溝を人工的に入れることによって、

スキー板はより滑るという『結果』を手に入れたことから、

アルペンスキーにはすべてストラクチャーが入っています。

この理屈についてはまだ解明されていません、

『結果としてより滑った』ということです。

 

 

もし、無抵抗な状態の方が滑るなら、ストラクチャーは入れません。

 

 

 

二つ目は

粒度が細かくなると、

きちんとした研磨が難しい為です。

 

 

 

スピードスケートの加速度の発生は、

直線もコーナーも、遠心加速度によって加速します。

遠心加速度は、遠心力に対して、垂直に力が加われば加わるほど加速度は上がります。

 

 

 

ハンマー投げのハンマーの速度向上や

体操の鉄棒における大車輪の速度向上と

同じです。

 

 

 

この『垂直に力が加わる』というのは、ブレードがグリップし、氷を押している状態を言います。

より強力なグリップ力で氷を押し続けることによって、加速度はより増します。

 

 

 

グリップ力を向上させるには、きちんとしたエッジ形成が不可欠です。

 

 

 

研磨をする際に、粗目の砥石から仕上げ用の細かい砥石に移行しながら研磨をすると思うのですが、

この砥石の番手が飛び過ぎると、滑走面1.1mmの『全幅』に対して砥石が当たらず、

(真ん中部分にしか砥石が当たらず)

『台形』又は『丘状』になってしまいます。

 

 

 

従来までの黒い砥石や白い超仕上げの砥石などは、

まさにこういう状況で、

400番の黒い砥石から3000番の白い砥石など、

まったくもって無意味です。

白い砥石を使用した後は、

目視でもわかるくらい、

ブレード両端に砥石が当たっていませんので。

 

 

 

ここまでご説明したらあとの想像は容易かと思います。

 

 

 

きちんとエッジ形成されたブレードと

『台形』または『丘状』のブレードでは、

どちらがグリップ力があるでしょうか。

 

 

 

間違いなくエッヂ形成されたブレードの方がグリップ力が高いので、

こちらの方が遠心加速度は増します。

 

 

 

それではDMTの600番から1200番は飛び過ぎか?といういうと、

若干飛び過ぎですが、研磨ができないわけではありませんので、

使用することはできます。

ただ、1200番の砥石はダイヤモンド粒度が細かいために、砥石の寿命も短いです。

なので、必要最低限の使用に留める必要があります。

 

 

 

 

1200番の砥石で従来までの白い砥石で、

何かに憑りつかれたように30分も1時間も研磨してしまうと、

数回の使用でダイヤモンドが無くなってしまいます。

 

 

 

ちなみに白い砥石で1時間研磨しても、

2時間研磨しても、

ブレードの両端には砥石は当たりませんよ(笑)

 

 

 

ただ、冒頭申し上げた一つ目の理由で、

必ずしもつるぴか状態がスピードがでるわけではありませんので、

当ショップとしては、1200番は不要と結論づけています。

 

 

 

研究結果が今後出るかと思いますが、

まだまだ研究途上です。

数年以内に解明ということにはならないかと思います。

 

 

 

 

余談ですが、これらの『滑る』という研究は北海道大学が最先端を走っています。

日本の技術と知識でこれらが解明されるというと誇らしいなとすごく期待しています。

 

 

 

去年の全中でも、

当ショップの325/600の砥石だけで上位入賞している選手が何人もいますし、

ソチオリンピックに出場した選手でも何人も325/600の砥石しか使用していない方がいらっしゃいます。

 

 

 

 

参考になれば幸甚です。

—–ここまでが回答—–

 

 

 

 

道具のブランドよりは、

こういった、研磨や理屈でタイムの向上を考える方は、

早期にタイムの向上が実現できている方が多いですね。

 

 

 

 

ご質問等ございましたら、お電話でも深夜0:00まで受け付けておりますので遠慮なくご連絡いただければと思います。

 

 

 

 

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スピードスケート専門店 Speed Star

店長     : 中山 久美

電話番号   : 050-5534-5640

(不在の場合はメッセージを残しておいて頂ければ必ず折り返します)

メール      :  info@office-speedstar.com

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